後爪郭(ネイルフォルド)とは?乾燥と噛み爪が大敵。爪が凸凹にならないための後爪郭ケア

後爪郭の基礎知識と部位の図解

インターネットでは、美容に関するネイルケアの情報は良く目にしますが、爪の機能に着目して爪の基礎知識や専門的な視点を教えてくれるところは、なかなかありません。

tsumeplusでは、スポーツと健康の爪ケア専門サロンとして、爪の機能と役割を中心に爪の構造や特徴を解説していきます。

今回は、「後爪郭(こうそうかく)」の特徴を知って、日常のネイルケアに役立てましょう。

監修者・執筆者

後爪郭(こうそうかく)= ネイルフォルドとは

後爪郭は「こうそうかく」と読み、爪の根元を覆って爪甲を固定している皮膚の部分です。

くさび型のポケットのような形状であり、後爪郭の背面は指の背側の皮膚とつながり、腹面は後爪溝の一部となっています。

後爪郭は、英語では「posterior nail fold:ネイルフォルド」と言う。

後爪郭の特徴と解説

爪を健康で丈夫に育てるために欠かせない後爪郭の特徴は、大きく3つあります。

後爪郭が爪の成長を左右する3つの特徴

  • 爪甲を固定する
  • 爪母を保護する
  • 爪の厚さを決めている

①爪甲を固定する

爪甲は皮膚に密着しているように思われますが、実際には爪甲は爪床に乗っているだけです。

そのため、衝撃や摩擦などの強い外力がかかると、比較的簡単に爪は皮膚から剥がれてしまいます。

スポーツで爪が割れる、剥がれる原因は、爪にこのような特徴があるからです。

一方で、爪甲は爪の根元と両サイド、爪先の四辺で爪床に固定されていますが、爪を根元で留めて固定しているのが後爪郭です。

残りの三辺は、爪の両側にある左右の側爪郭、また爪の先端の裏側にある爪下皮です。

後爪郭は、爪の成長の起点となる部分を留めているため、薬剤などの強い刺激や圧力が加わると凸凹の爪が生えてくるなど、爪の成長に影響が出ます。

②爪母を保護する

後爪郭は、爪の根元で爪甲を留めて固定しているだけでなく、爪の製造工場でもある爪母や爪根(生まれたての爪がある部位)を保護する役割を担っています。

後爪郭の下(皮膚の深部)には、爪母があるので、強い刺激や圧を加えるのは危険。

外力が爪母に届き傷つくと、爪母のダメージを負った箇所は、そのダメージが回復するまでの間、爪が正常に作られなくなってしまいます。

▶︎ 関連記事「爪母(ネイルマトリクス)とは?爪母の場所と爪母の損傷予防のためのホームケア」

③爪の厚さを決めている

爪の厚さは生まれつき決まっていて、変えることはできないと思われがちですが、実はそうではありません。

爪は爪母でつくられ、後爪郭を通ってプレスされて伸びてきますので、後爪郭を適切にケアをすることで、爪の厚さが若干変えることができます。

プレスされる力が弱ければ厚い爪に、プレスされる力が強ければ薄い爪になるイメージです。しかし、劇的に変えることは難しいのでご理解ください。

また同様に爪をプレスする力に関係するのが、甘皮です。甘皮については、次のページで詳しく解説します。

▶︎ 関連記事「甘皮(キューティクル)とは?アスリートのセルフケアで甘皮処理をおすすめしない理由」

今、ネイルケアで爪の厚さを変えることができると伝えましたが、逆にケア不足になると凸凹の爪が生えてしまいます。

代表的なケア不足で言うと、洗剤などの化学薬剤の使用と乾燥です。

や衝撃などにより凸凹の爪が生えてくるなど爪が傷ついた状態で伸びることがあるので注意が必要です。

薬剤の使用と乾燥が原因でできるささくれ、あかぎれによって、後爪郭が上にめくれ上がった状態になると、爪をプレスする力が均一にならず、爪が凸凹した状態で生えてくる場合があります。

後爪郭のネイルケア

後爪郭のネイルケアを考える時、後爪郭のダメージとして代表的なのが、乾燥と噛み爪。

どちらもアスリートに見られる症状です。

後爪郭がダメージを受けている主な2つの原因

  • 爪の乾燥(薬剤の使用、ケア不足)
  • 噛み爪(習慣)

①爪の乾燥

爪の乾燥は、洗剤などの化学薬品の使用や保湿不足でおきますが、アスリート特有の別の原因に炭酸マグネシウムなどの滑り止めの使用が挙げられます。

体操やクライミング、野球のピッチャー、陸上の投擲競技などで主に使用されています。

使用用途は指の腹の滑り止めでありますが、使用すると爪まわりに炭酸マグネシウムがつき乾燥を助長してしまいます。

大切なのは、指先を乾燥させていることを意識し、練習後にしっかりと保湿ケアをすることで良い指先環境を整えましょう。

②噛み爪

噛み爪はアスリート自身の癖やストレスによるものが大きな原因と言われています。

子供(キッズアスリート)にもよく見られる癖です。

噛み爪は、爪を噛むことによって爪甲自体がガタガタに傷ついてしまったり、後爪郭が荒れてめくれ上がってしまうことで、爪全体が均一な厚さで生えにくくなってしまいます。

爪の厚さが均一でないということは、指先に爪圧がかかった時に比較的爪の薄い部分が悲鳴をあげて、亀裂や爪割れを起こすことにつながります。

また爪は爪床を守っている硬い鎧のようなものですが、例えばボディプレーで相手選手に足の指を踏まれてしまった場合にも、爪の薄い部分を通して爪床に直接ダメージが加わり、爪下血腫を起こすことになるでしょう。

このように後爪郭を適切にケアして、爪の厚さを均一に保つことは、怪我予防の観点からもとても大切です。

そのためには、保湿が重要。

保湿はセルフケアでできる万能の怪我予防の方法ですので、しっかりと習慣化したいものです。

後爪郭のまとめ

後爪郭は、爪を留めて固定し、爪母を守り、爪の均一な成長を助ける大切な部位です。

爪が均一な厚さになり、圧力分散ができることは丈夫で強い爪の条件と言えます。

トレーニングや練習後は、自身の爪をなぞったり、表面を触ったりして状態を毎日チェックすることで、いち早い爪の異変に気付くことができるので普段からセルフチェックをすることをおすすめします。

たった1〜2分でも大丈夫。ぜひ習慣化を心がけてください。

何より筋肉疲労や栄養管理のように、爪のコンディショニングをすることでスポーツパフォーマンスを高めていきましょう。

爪の構造と各部位の名称・役割一覧

※順次、各部位の詳細ページを公開しています。

※これらの呼び方は、書物によって異なる場合があります。

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監修者・執筆者

大塚裕司
大塚裕司株式会社tsumeplus 代表取締役
マラソンで自身の膝トラブルの原因が爪にあることに気付き、爪に深い興味を抱く。
その後、3万の爪をケアしてきたネイルサロンオーナーを経て「爪と身体の関係」を研究。TOKYO2020オリンピックパラリンピック選手村でネイルケアを提供する。「爪と運動力学」を視点に独自の分析理論を持ち、国立大学と共同研究、元日本代表選手のサポート、メディアや講演等に出演し爪の重要性を啓発する。

・アスリートネイル協会 認定アドバイザー
・アスリートネイル協会 認定ネイルトレーナー
・爪切り指導士
・熱中症対策アドバイザー
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