インターネットでは、美容に関するネイルケアの情報は良く目にしますが、爪の機能に着目して爪の基礎知識や専門的な視点を教えてくれるところは、なかなかありません。

tsumeplusでは、スポーツと健康の爪ケア専門サロンとして、爪の機能と役割を中心に爪の構造や特徴を解説していきます。

今回は、「爪母（そうぼ）」の特徴を知って、日常のネイルケアに役立てましょう。

爪母（そうぼ）＝ ネイルマトリクスとは？

爪母は「そうぼ」と読み、爪の根元で爪をつくっている部位です。言わば、爪甲をつくる爪の工場に当たる部分で健康的で丈夫な爪の成長に欠かせない役割を持っています。

爪母は、英語では「nail matrix（ネイルマトリクス）」と言います。

爪母の特徴と解説

爪母は、一生の間ずっと爪甲をつくり続け、爪の伸ばし続けます。

爪の細胞を作ったり、爪の健康的な成長をコントロールするリンバ管や血管、神経が通っている爪の重要な部位であるため、爪母が傷ついてしまうと凸凹した爪が生えてくるようになります。

爪母は、大部分が爪後郭に覆われて隠れているため、外見から直接見ることはできません。

唯一見える部分が、爪の根元に白っぽく見える爪半月です。

爪母は、この爪半月から皮膚の中で後爪郭の上皮につながっています。

また爪母は爪床と同じく、正常な場合には顆粒層がありませんが、病的な状態になると顆粒層が出現する場合があり、病的な爪甲を形成することがあります。

爪母とネイルケア

爪母は、外から見ることができないので、施術など外からのアプローチでネイルケアをすることはできません。

そのため、健康的で丈夫な爪を生やすために大切なのは、次の2つとなります。

爪母は、爪の心臓部です。爪母に栄養がしっかりと行き届いていないと、健康的で丈夫な爪が生えてきません。

爪の主成分である軟ケラチン（タンパク質）をしっかり摂取することと、腸から栄養を効率よく吸収できるように腸内フローラを普段から整えておくことがとても大事になります。

またスポーツをしている場合は、ボディープレー（接触プレー）などの外的衝撃が、爪母や爪母を守る後爪郭に及ぶと、爪母や爪半月が損傷を受け、一時的に健康的な爪が生えなくなる場合があります。

爪母で作られたばかりの爪は、水分量が多く含まれていて少し柔らかい、言わば爪の赤ちゃんです。

後爪郭に守られているとは言え、強い衝撃が加わると皮膚の内部でも柔らかい爪は損傷を受け、変形してしまいます。そして、一度変形した爪は自ら元に戻ることはできず、変形したまま爪先まで伸びていくことになります。

爪甲剥離が起きた時も要注意です。

爪が剥がれる時に、爪をむしってしまうと爪母を損傷しかねません。爪甲に剥離が見られた際には、無理に爪を引っ張ることはせず、新しく伸びてくる爪の状況を踏まえて、適切に取り除くと爪母に負担をかけない方法と言えます。

凸凹した爪では、一定の爪圧がかけられなくなる可能性もある為、トレーニングや練習後には爪をチェックする習慣をつけルコとで、自分自身の爪のコンディションを把握することが大切です。

毎日見ることで平常時の状態をしっかりと把握でき、異変が起きた時にいち早く察知できるからです。

爪母のまとめ

爪母は、爪を作る工場です。

爪には皮膚のように自己治癒能力はありません。そのため、いかに生まれたての爪を健康で丈夫な状態のまま爪先に送っていくかが、爪の機能を正常に発揮するためにとても大切です。

そうするためには、爪母に爪を作る栄養をしっかり届けることと、爪母が損傷しないように爪に負担がかかる行動から保護することが、爪母を守る大切なネイルケアとなります。

スポーツシーンや日常生活で爪母を傷める原因がないか、一度見直してみるのも良いですね。

爪の構造と各部位の名称・役割一覧

※順次、各部位の詳細ページを公開しています。

※これらの呼び方は、書物によって異なる場合があります。

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