爪下皮角質(ルースハイポニキウム)とは?爪やすりの時に知っておきたいバリ取りの基本

爪のルースハイポニキウムの基礎知識と部位の図解

インターネットでは、美容に関するネイルケアの情報は良く目にしますが、爪の機能に着目して爪の基礎知識や専門的な視点を教えてくれるところは、なかなかありません。

tsumeplusでは、スポーツと健康の爪ケア専門サロンとして、爪の機能と役割を中心に爪の構造や特徴を解説していきます。

今回は、「爪下皮角質(ルースハイポニキウム)」の特徴を知って、日常のネイルケアに役立てましょう。

監修者・執筆者

爪下皮角質(そうかひかくしつ)= ルースハイポニキウムとは?

爪下皮角質は「そうかひかくしつ」と読み、爪甲の成長とともに爪下皮から伸びている爪甲の裏側に付着している薄い角質のことです。

英語では「loose hyponychium:ルースハイポニキウム」と言います。

爪下皮角質の特徴と解説

爪下皮角質は、とても薄い角質であり、爪の裏側に付着しているのであまり目にすることはありません。

爪下皮角質は、爪下皮(ハイポニキウム)とつながっていて、爪が伸びるにしたがって爪下皮角質(ルースハイポニキウム)も爪の先端方向に向かって伸びていきます。

また爪の構造上、爪の白い部分の裏側についているので、爪切りをすることで余分な爪甲と一緒に除去することができます。

一方で、爪やすりでも除去はできますが、爪やすりのかけ方によっては爪の裏側に「バリ」が出る場合があります。

バリとは、爪やすりをかけた後に、爪の裏側に残った爪下皮角質(ルースハイポニキウム)の通称です。

やすり漏れしてしまった爪下皮角質とも言えます。

爪やすりをうまく使えるようになると、バリが出ることはほとんどありませんが、バリが出てしまってもその後に目の細かい爪やすりでならしてあげれば特に問題ありません。

また、爪下皮角質(ルースハイポニキウム)はその名称の通り、爪そのものではなく皮膚の角質です。

爪下皮角質のネイルケア

爪下皮角質(ルースハイポニキウム)のネイルケアは、次の2つがポイントです。

爪下皮角質(ルースハイポニキウム)のネイルケア

  1. 爪やすりを爪に当てる角度に気をつける
  2. 爪をやする前に、爪下皮との境目を確認する
  3. 爪下皮角質を無理に除去しようとしない

①爪やすりを爪に当てる角度に気をつける

爪やすりをかける時には、爪に当てる角度により2種類の使い方があります。

一つは、爪の長さを短くする時。この時は、爪の断面に対して90度の角度で爪やすりの面を当ててやすると効率よく爪が削れ、時短で長さを整えることができます。

もう一つは、爪の長さが整い、形の仕上げをする時です。

この時は、90度ではなく爪やすりを少し上に向け、爪の状態によって45〜75度くらいを目安に腹爪(アンダープレート)側に斜めに当てるようにしましょう。

このように爪やすりを応用することで、バリを取ることができます。

注意したいのは、バリ取りの際には力は必要ないことです。爪の長さを短くする時ほどの力はいりません。

使用する爪やすりについても、スポンジファイルやバッファーなど爪当たりが柔らかい感触のものを使用するとよいでしょう。

さらに、やすりを持つ手も短く持ち替えると細かい力加減ができるので、爪を傷つけることなく、丁寧に仕上げることができるようになります。

バリ取りについては他にも、スポンジファイルに爪を少し押し当ててゆっくりと1回引くだけでもバリはキレイに取ることができ、爪の断面をなだらかに仕上げられます。

または、湿らせたガーゼを使って優しく数回拭うことでもバリはある程度取ることができますので、爪を傷つけたくない方にはおすすめです。

爪下皮角質のバリ取りの方法のまとめ

  1. 爪やすりを使う
  2. スポンジファイルを使う
  3. 湿らせたガーゼを使う

爪やすりで大切なのは、爪のどの部分に爪やすりを当てているかを意識することです。

爪やすりの当て方が不安定では、背爪と中爪の間で二枚爪を作ってしまうなど逆に爪トラブルの種を作ってしまいかねません。

②爪をやする前に、爪下皮との境目を確認する

爪下皮角質は、爪やすりでおのずとケアできると伝えましたが、事前に爪の裏側を見て爪下皮(ハイポニキウム)と爪下皮角質(ルースハイポニキウム)の境目を確認しておくことは大切です。

理由は、爪下皮角質(ルースハイポニキウム)は削られても痛みを感じませんが、爪下皮(ハイポニキウム)は神経が通っていて痛みを感じるからです。

爪切りや爪やすりをする時、爪を表面からのみ見て白い部分を目安に切ってしまうと、爪の裏で長く伸びた爪下皮(ハイポニキウム)を切ってしまい、思わぬ痛さに苦しんでしまう場合があります。

特に介護の現場などご高齢者は、爪下皮が思った以上に伸びている場合がありますので、爪切りをする時には必ず注意しましょう。

▶︎ 関連記事「爪下皮(ハイポニキウム)とは?爪のピンク部分を大きくするコツを知り、丈夫な爪を育てよう」

③爪下皮角質を無理に除去しようとしない

爪下皮角質は、無理に除去する必要はありません。

なぜなら、爪下皮や腹爪を傷つけてしまう可能性があるからです。

爪下皮が傷ついてしまうと、爪床が後退し、大きく丈夫な爪を育てる妨げになってしまいます。

また腹爪は薄く柔らかい特徴がありますので、力加減を間違って腹爪が傷ついてしまうと、爪甲の剥離や亀裂の他、爪の湾曲を助長してしまう可能性があるため、巻き爪や亀裂の原因にもなりかねません。

このように爪下皮角質には、除去するメリットよりも大きなリスクが付きまといますので、無理に除去することはおすすめしません。

爪のピンクの部分が指の輪郭くらいまで大きく成長しているなら、自然と爪下皮角質をケアすることがなくなりますので、まずは健康で丈夫な爪を育てることを目標にしましょう。

▶︎ 関連記事「腹爪(アンダープレート)とは?体の内側から爪の水分量を高めて爪の柔軟性をキープしよう」

爪下皮角質のまとめ

いかがでしたでしょうか?

爪下皮角質(ルースハイポニキウム)は、爪の機能上、大きな役割を果たしているわけではありませんが、正しい知識を身につけておくだけで爪のケアへの向き合い方が変わります。

「なぜケアするのか?」
「なぜケアしなくてもよいのか?」

その意味を理解することは、爪の育成にとても役立ちますのでぜひ覚えて実践していただくことをおすすめします。

爪の構造と各部位の名称・役割一覧

※順次、各部位の詳細ページを公開しています。

※これらの呼び方は、書物によって異なる場合があります。

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監修者・執筆者

大塚裕司
大塚裕司株式会社tsumeplus 代表取締役
マラソンで自身の膝トラブルの原因が爪にあることに気付き、爪に深い興味を抱く。
その後、3万の爪をケアしてきたネイルサロンオーナーを経て「爪と身体の関係」を研究。TOKYO2020オリンピックパラリンピック選手村でネイルケアを提供する。「爪と運動力学」を視点に独自の分析理論を持ち、国立大学と共同研究、元日本代表選手のサポート、メディアや講演等に出演し爪の重要性を啓発する。

・アスリートネイル協会 認定アドバイザー
・アスリートネイル協会 認定ネイルトレーナー
・爪切り指導士
・熱中症対策アドバイザー
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