インターネットでは、美容に関するネイルケアの情報は良く目にしますが、爪の機能に着目して爪の基礎知識や専門的な視点を教えてくれるところは、なかなかありません。

tsumeplusでは、スポーツと健康の爪ケア専門サロンとして、爪の機能と役割を中心に爪の構造や特徴を解説していきます。

今回は、「爪上皮角質（そうじょうひかくしつ）」の特徴を知って、日常のネイルケアに役立てましょう。

爪上皮角質（そうじょうひかくしつ）＝ ルースキューティクルとは

爪上皮角質は「そうじょうひかくしつ」と読み、甘皮（爪上皮）から伸びている爪甲の表面に付着している薄い角質のことです。

英語では「loose cuticle：ルースキューティクル」と言います。

爪上皮角質の特徴と解説

爪上皮角質（ルースキューティクル）は、とても薄い角質なので、目にはほとんど見えません。

甘皮（キューティクル）とつながっていて、爪が伸びるにしたがって爪上皮角質（ルースキューティクル）も爪の先端方向に伸びていきます。

そのため、爪の甘皮ケアのサイクルにもよっては、爪の中央部にも爪上皮角質（ルースキューティクル）が張り付いている場合もあります。

また、爪上皮角質（ルースキューティクル）は名前の通り、皮膚の角質であって爪そのものではありません。

爪上皮角質のネイルケア

爪上皮角質（ルースキューティクル）のネイルケアの目的は、主に次の2つです。

①爪の成長を促進させる

爪上皮角質（ルースキューティクル）は、甘皮ケアの頻度にもよりますが、爪の表面の全体に付着しています。

爪は爪母でつくられ、爪甲を押し出すようにして伸びていきますが、爪上皮角質（ルースキューティクル）が張り付いていると爪の伸長にブレーキをかけるような力がかかります。

なぜなら、爪上皮角質（ルースキューティクル）は甘皮（キューティクル）と一体となっていますが、その甘皮は後爪郭や側爪郭と繋がっているからです。

つまり、爪が伸びる力を爪の周囲の皮膚が抑えているようなイメージです。

重たいリュックサックを背負って歩くのは大変ですが、そのリュックサックの中身が爪にとっては爪上皮角質（ルースキューティクル）になるわけです。

爪上皮角質（ルースキューティクル）を除去することは、リュックサックを軽くし、爪の成長を促進させることにつながります。

②爪の保湿の効果を上げる

爪の保湿をする時は、爪の根元と爪下皮（ハイポニキウム）にネイルオイルをつけて、爪の表面や周囲全体に馴染ませることをおすすめしています。

しかし、爪上皮角質（ルースキューティクル）があると、爪の保湿をしているつもりでも、実は爪上皮角質（ルースキューティクル）がうるおうばかりで爪に届きにくくなってしまします。

爪上皮角質（ルースキューティクル）は皮膚の角質とお伝えしましたが、爪より上にあるので、ネイルオイルの成分を爪より先に吸収してしまうわけです。

それでは本当の爪の保湿にはなりません。

そこで大切なのが、爪上皮角質（ルースキューティクル）を除去することです。

ネイルオイルの成分をダイレクトに爪に届けることになります。

爪の健全な成長を促すためには、爪の根元の保湿が欠かせません。

しかし、爪の根元では爪が伸びるのと一緒に、新しい甘皮（キューティクル）や爪上皮角質（ルースキューティクル）が伸びてきます。

そのため、2〜3週間に一回など定期的な甘皮ケアをすることで、爪の健康状態はより一層良くなり、丈夫な爪が育ってくるのでおすすめです。

爪上皮角質のまとめ

いかがでしたでしょうか？

爪上皮角質（ルースキューティクル）は、甘皮（キューティクル）から伸びた角質でしたが、爪上皮角質（ルースキューティクル）が爪の機能にプラスの影響を持つことはほとんど考えられていません。

むしろ、爪の成長や保湿の効果を抑制してしまうマイナスの影響があることが分かっています。

甘皮ケアはプロのネイルトレーナーの知識と技術が必要でしたが、爪上皮角質（ルースキューティクル）に限って言えば、セルフケアでも補える部分です。

ウッドスティックを使用し、爪溝に接しない程度（＝甘皮に触らない程度）の爪上皮角質（ルースキューティクル）のケアならば、セルフケアとして取り入れてみるのも良いと思います。

爪の構造と各部位の名称・役割一覧

※順次、各部位の詳細ページを公開しています。

※これらの呼び方は、書物によって異なる場合があります。

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