黄線(イエローライン)とは?怪我せず丈夫で大きな爪に育てるネイルケアの要
インターネットでは、美容に関するネイルケアの情報は良く目にしますが、爪の機能に着目して爪の基礎知識や専門的な視点を教えてくれるところは、なかなかありません。
tsumeplusでは、スポーツと健康の爪ケア専門サロンとして、爪の機能と役割を中心に爪の構造や特徴を解説していきます。
今回は、「黄線(おうせん)」の特徴を知って、日常のネイルケアに役立てましょう。
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黄線(おうせん)= イエローラインとは?
黄線は「おうせん」と読み、爪床(爪のピンク色の部分)と爪先(爪の白色の部分)の間にうっすらと見える黄色いラインの名称です。
英語では「yellow line:イエローライン」と言います。
黄線の特徴と解説
黄線は、黄色く見えるラインの幅が、約0.5~1.5mmの帯状の部分です。
黄線の役割は、爪甲が爪床から離れないようにしています。爪を裏側から見ると、爪下皮がある爪と皮膚がくっついているラインであります。
爪甲側から見た黄線=爪の裏側から見た爪下皮のラインです。
健康的な爪の黄線は、左右対称で綺麗な弧を描いています。
理想的には、指の輪郭くらいに黄線がある爪で、言い換えると爪床が大きい爪が良い爪です。
しかし、黄線の下になっている爪下皮は、とても敏感な部位であり、日常生活の些細なことで爪甲と皮膚が少し剥がれてしまいます。
その結果、黄線も崩れてしまい、左右対称の綺麗な弧がガタガタになりやすくなります。
スポーツシーンでは、指先にかかる負荷は顕著で、黄線が左右の手で異なった状態になっていることはよくあります。
ガタガタだと見栄えが悪いので、皮膚や爪を引っ張ったり、黄線を爪楊枝などでつついて矯正したいと思う人もいますが、これは深爪の他、爪と皮膚の間に細菌が入ってしまって炎症を起こすことに繋がるのでおすすめできません。
黄線のネイルケア
爪甲が爪床から離れると、二度とくっつかないように、一度ガタガタになった黄線は、すぐに元に戻すことはできません。
黄線が、指の輪郭付近で左右対称の綺麗な弧を描くには、爪甲の成長にしたがって少しずつ綺麗な弧に仕上がるのを待つ必要があります。
黄線には、爪甲が爪床から離れないように保つ働きがありましたが、言い換えると、爪の大きさを現状でキープする役割を担っています。
爪を大きく育てるには、黄線の働きがとても大切なのです。
それでは、黄線を育てて爪を大きくするには、どうするのが良いでしょうか?
黄線のネイルケアで気を付けたいポイントは、3つあります。
黄線のネイルケアのポイント
- 爪の長さと形に気をつける
- 深爪を避ける
- 爪を酷使しない
①爪の長さと形に気をつける
黄線は、爪の長さと形に大きな影響を受けます。
黄線から先の爪先は、すべて爪下皮が支点となって支えているため、爪先にかかる衝撃は爪下皮に集中し、黄線が乱れる原因になります。
黄線が後退する(=爪の根元に寄っていく)要因には、主に以下のことが挙げられます。
- 爪が伸びすぎている
- 爪切り後、爪がとがったままになっている
- 爪下皮に刺激がかかる
特に注意したいのは、爪の裏側から爪先にかかる衝撃です。
野球のピッチャーなどの投球では、ボールと爪が引っかかることで、爪を剥がす動きにつながり黄線に強い負担がかかります。
また負荷点(ストレスポイント)は、爪にかかる負担が集中しやすいため、亀裂や爪割れが起きやすい発生しやすい部位です。
黄線の終着点は、ストレスポイントになっているので、爪やすりの際に力を入れて爪の両端をやすっていると、知らない間に爪をやする力の負担がストレスポイントに集まってしまい、黄線が後退してしまいます。
その結果、爪やすりを使っているけど、爪がなかなか大きくならないという悩みも生まれてしまいます。
②深爪を避ける
深爪をしてしまうと、身体は細菌の侵入を防ごうと爪甲と爪床の隙間をなくすべく、先端に爪先をつくります。
その結果、すぐに爪先に白い部分が見られるようになります。
深爪をしてしまう方にとっては、爪の白い部分が嫌なので、白い部分を全部切るという発想で爪切りをしている場合がありますが、これでは黄線はどんどんと後退し、爪は小さくなっていきます。
爪切りのおすすめは、白い部分を少し長めに1〜2mmくらい残して切ること。その後に爪やすりをかけることで黄線の後退を予防できます。
ただし、この時に注意したいのは、黄線が乱れてガタガタしている場合は、黄線を見ながら爪切りするのではなく、指の輪郭線を見て、爪を整えていくことが大切です。
乱れた黄線は、爪の最適な形からズレているので、ズレた形に爪を整えることになりかねないためです。
爪やすりを使う時は、黒い爪やすりがおすすめです。
爪を整えた後に、指の腹側に黒い爪やすりを添えて見てください。爪は白いので黒い背景があると、どのように仕上がったかがハッキリと分かり、爪の形の微調整がしやすくなります。
③爪を酷使しない
黄線が乱れてガタガタのラインになってしまう最後の要因は、爪を道具として使う日常生活が挙げられます。
例えば、こんな行動していませんか?
- 缶のプルタブを爪で引っ掛けて開ける
- 段ボールのガムテープを爪で引っ掻いて開ける
- シールを爪でカリカリして剥がす
- 爪先を触る癖がある
- シャンプーの時に指を立てて洗う
ほんの一例ですが、日常生活の中でも爪先と黄線に負担をかける動作はたくさんあります。
爪甲と爪床は頑丈に付いているのではなく、爪床の上に爪甲が乗っている程度の密着度です。
「このくらい大丈夫だろう」と軽い力であっても、デリケートな爪下皮には強い刺激になります。
極力、カッターやスプーンなどの道具を使い、爪を守りましょう。
黄線のまとめ
黄線は、爪の成長の要となる大事な部位だということが分かりました。
爪を裏側からチェックすることはなかなか難しいですが、黄線に注目して、自分の爪の成長状況を爪甲側から判断することは簡単にできます。
tsumeplusのホームページでも繰り返し伝えてきましたが、スポーツパフォーマンスを上げるためには、爪圧の上昇が大事です。
爪圧を上げるには、爪を大きくする(=爪床を大きくする)こととスクエアオフの爪の形が重要でしたが、その両方にとって黄線が果たす役割は大きいので、ぜひ黄線をチェックする習慣をつけて爪を健康的で丈夫な状態に導きましょう。
爪の構造と各部位の名称・役割一覧
※順次、各部位の詳細ページを公開しています。
爪の構造と役割の基礎知識
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爪を衝撃や感染から守る部位
爪の成長に大切な部位
爪と皮膚を留めている部位
爪が持つ三層構造
※これらの呼び方は、書物によって異なる場合があります。
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監修者・執筆者
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マラソンで自身の膝トラブルの原因が爪にあることに気付き、爪に深い興味を抱く。
その後、3万の爪をケアしてきたネイルサロンオーナーを経て「爪と身体の関係」を研究。TOKYO2020オリンピックパラリンピック選手村でネイルケアを提供する。「爪と運動力学」を視点に独自の分析理論を持ち、国立大学と共同研究、元日本代表選手のサポート、メディアや講演等に出演し爪の重要性を啓発する。
・アスリートネイル協会 認定アドバイザー
・アスリートネイル協会 認定ネイルトレーナー
・爪切り指導士
・熱中症対策アドバイザー
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