側爪甲縁(サイドライン)とは?爪割れ予防のために知りたい爪やすりで爪の両側を整える方法
インターネットでは、美容に関するネイルケアの情報は良く目にしますが、爪の機能に着目して爪の基礎知識や専門的な視点を教えてくれるところは、なかなかありません。
tsumeplusでは、スポーツと健康の爪ケア専門サロンとして、爪の機能と役割を中心に爪の構造や特徴を解説していきます。
今回は、「側爪甲縁(そくそうこうえん)」の特徴を知って、日常のネイルケアに役立てましょう。
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側爪甲縁(そくそうこうえん)= サイドラインとは?
側爪甲縁は「そくそうこうえん」と読み、爪の根元から爪先に至る爪甲の左右側面の端の部分です。
側爪甲縁は、英語では「side line:サイドライン」と言う。
側爪甲縁の特徴
側爪甲縁は、爪の左右両端のキワのラインのことであり、ストレスポイントと接している。そのため、爪にかかる外力の負荷にかかりやすい部位でもある。
またよく混同してしまうのは、側爪甲縁と側爪郭の違いではないだろうか?
爪甲を横から見た時に見える左右のキワが側爪甲縁で、爪甲を真上から見た時に爪甲を左右から固定して抑えている皮膚の部分が側爪郭です。
「側爪甲縁は爪の部分、側爪郭は皮膚の部分」と分けると覚えやすいと思います。
側爪甲縁の解説
側爪甲縁は、一見地味なので見逃しがちになりますが、アスリートにとっては注意すべき重要な爪の部位です。
側爪甲縁がアスリートにとって重要な理由
- 爪が伸びると、爪が割れる原因となる爪の引っ掛かりができるため
- 負荷点(ストレスポイント)への負荷が高まってしまうため
①爪が割れる原因となる爪の引っ掛かりができるため
側爪甲縁は、爪が伸びて側爪郭を越えると、少し下方向に垂れ下がります。
これは爪が縦方向に非常にゆるやかなアーチを描いているためです。
爪甲が下方向に下がると、スポーツや日常生活で道具に引っかかってしまうことが多くなります。
一つひとつの引っ掛かりは小さく弱い力でも、爪はものと触れると少しずつ乾燥し、小さな衝撃でも二枚爪になりやすくなってしまいます。
二枚爪は、爪のヒビに、そして爪割れへと発展するため、小さな力でも引っ掛かりを極力なくすことがとても大切です。
②負荷点への負荷が高まってしまうため
2つ目の理由は、爪が伸びすぎてしまうとストレスポイントへの負荷を高めてしまうためです。
日常生活で指を使うときは、指の腹から力が加わることがほとんどです。
道具を使う、指で掴む、ボタンを押すなど、いろんなシーンで指を使うことが分かると思います。
スポーツの場合も爪圧を最大限に働かせるために、基本的には指の腹から力を加えますが、瞬間的に大きな力がかかる場合は異なります。
例えば、次のようなシーンです。
- 野球で全力投球する時や、フライをギリギリでキャッチする時
- サッカーのキーパーが咄嗟の反応でボールを弾く時
- クライミングでジャンプ後に、ホールドに全体重がかかる時
このようなプレーでは、指先と爪には、真横や斜めなどあらゆる方向からの力がかかってきます。
それらの力が集中してしまうポイントが負荷点(ストレスポイント)ですが、瞬間的な力がかかった時、ストレスポイントにはテコの原理が働き、爪にかかる力が集中するのでので爪割れや亀裂の起点になったり、剥離を促したり、折れやすくなってしまいます。
爪が伸びている(=側爪甲縁が伸びている)と、爪が外からの衝撃を受けた時に爪が歪み、ダメージが大きくなるのです。
側爪甲縁のネイルケア
今まで見てきたように、爪の側爪甲縁が伸びるとリスクが高まりますが、それでは割れにくい爪、折れにくい爪はどうしたらつくれるでしょうか?
人によって爪の形は異なるので、一概には言いにくいですが、共通して言える基本的なポイントは、以下の2点が重要です。
爪やすりの使い方がポイントになります。
側爪甲縁の爪やすりのポイント
- 爪の両端をストレートにまっすぐ整えることと
- 負荷点(ストレスポイント)の切りすぎや削りすぎに注意すること
- 爪の下に胼胝をつくらないこと
衝撃などの外力を受ける時、カーブしている爪では点で受けますが、まっすぐな爪だと面で受けられ、衝撃を少し緩和できます。
しかし、側爪甲縁の下に胼胝ができている場合は注意が必要です。
なぜなら、指の腹から強い力が加わった時に、その力が加わった部位の皮膚は、硬い胼胝と側爪甲縁の硬い爪に挟まれるので、挟まれた皮膚(=側爪郭)に皮下出血や血豆ができる場合があるからです。
特に野球の投手は、そのような状態であることが多く見受けられますので、ご自身の投球感覚に何か狂いを感じる場合は、爪から見直してみると解決の糸口が得られる場合があります。
その場合は、側爪甲縁の形や長さと合わせて、胼胝の硬さや厚さに気を付けてケアをすると良いでしょう。
側爪甲縁のまとめ
側爪甲縁は、負荷点(ストレスポイント)と接するため、爪割れ予防にとても大切なケア部位であり、特にスポーツにおいては高い爪圧をキープするために非常に重要です。
そのためには、爪を真上から見るだけではなく、真横から見て適正な爪に整えるように爪やすりを使うことで対策できます。
一方、そのケアの方法は美容の爪とは目的がまったく異なるため、セルフケアでなんとかするのは正直難しいところです。
そのため、自分に合った割れにくい爪、折れにくい爪のためのネイルケアについては、爪の専門家ネイルトレーナーに相談することをおすすめします。
tsumeplusでは、アスリートネイルトレーナーがいる全国のパートナーサロンを紹介しています。
ネイルトレーナーによっては、出張や訪問スタイルで施術を提供する者もいます。以下から地域ごとにネイルトレーナーを探せますので、ぜひご活用ください。
爪の構造と各部位の名称・役割一覧
※順次、各部位の詳細ページを公開しています。
爪の構造と役割の基礎知識
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爪を衝撃や感染から守る部位
爪の成長に大切な部位
爪と皮膚を留めている部位
爪が持つ三層構造
※これらの呼び方は、書物によって異なる場合があります。
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監修者・執筆者
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マラソンで自身の膝トラブルの原因が爪にあることに気付き、爪に深い興味を抱く。
その後、3万の爪をケアしてきたネイルサロンオーナーを経て「爪と身体の関係」を研究。TOKYO2020オリンピックパラリンピック選手村でネイルケアを提供する。「爪と運動力学」を視点に独自の分析理論を持ち、国立大学と共同研究、元日本代表選手のサポート、メディアや講演等に出演し爪の重要性を啓発する。
・アスリートネイル協会 認定アドバイザー
・アスリートネイル協会 認定ネイルトレーナー
・爪切り指導士
・熱中症対策アドバイザー
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