フィギュアスケート|着氷や 足ゆび信じ 舞い降りる|爪の見立てFile.59
写真から「なぜ、その爪の状態になったのか?」をスポーツ、健康、爪の機能の視点から考察して原因を分析し、カウンセリングと施術に活かす爪の見立て。
爪を観察すると、体に起きてる状況と変化が分かります。
同じ爪のトラブルを繰り返さない予防の観点からも、原因を考えることはとても大切です。
このページの内容
爪の見立て事例|10代・女性・フィギュアスケート
今回は、10代・女性・フィギュアスケートの足の爪を、アスリートネイルトレーナー 大塚裕司の見立てで紹介します。
ネイルケア施術前の爪の様子
ご来店された時は、下の写真のような足の爪の状態でした。
現状の爪の状態を知り、どうしてこのような爪になったのか?、またこの爪の状態を放っておくとどうなるのか?
そして、爪の状態を良くしていく具体的な方法について、爪の原因分析とネイルケアの提案をセットにして紹介します。
大塚裕司の爪の見立て(原因分析)と提案
体の使い方と爪の関係を解き明かす、tsumeplus代表の大塚です。
今回の写真は、10代女性でフィギュアスケートをされている方の足爪です。
フィギュアと言えば、華麗な演技でジャンプ、ステップ、バランスと足を酷使してるイメージありますよね!
羽生結弦選手も高橋大輔選手もそうでした。
それが今回の「足爪」にもあらわれています。
しかし、いつもと違うことが一つだけあります。
それは「この爪の形は、本当に誤っていると言えるのか?」ということです
tsumeplusでは、爪に起こった違和感の原因追究を「爪の見立て」と呼んで、カウンセリングや施術方針の参考になるようノウハウを公開しています。
爪で悩む人を一人でもなくすために…
「いいな」と思ったら取り入れてみてくださいね!
スケーターならシューズのしわ、ブレード(エッジ)の位置など、足元の感覚は、研ぎ澄ましていること思います
それなのに、爪の形は三角形……
一体なぜなのか?
フィギュアスケートの体の動きと爪の状態から、推察できる原因を見立てて、その理由を探っていきましょう!
10代・女性・フィギュアスケートの足爪の分析
まずは爪の状態を分析してみましょう。
- 第1趾の爪切りを三角にしている
- 第1趾の内側には角質化が見られる
- 第1趾と第2趾はピッタリくっついている
- 第3趾の爪割れのあたりから爪の角度が下向きに
フィギュアスケートの右足の動き
続いて、フィギュアスケートの足の動きについて振り返ります。
- フィギュアのシューズはヒールがついている
- やや前よりの重心がスケーティングでは効率が良い
- ジャンプはすべて右足で着氷
- フリップとルッツは、右足のトウをついて踏み切るジャンプ
- エッジの前に乗れば後ろに進み、後ろに乗れば前に進む
さぁ、なぜ爪を三角に切っているのでしょうか?
フィギュアスケートの足指の先端は演技感覚に欠かせない
写真から分かる情報から考えると…、フリップ、ルッツのジャンプの時の右足のトウとジャンプ後の着氷が演技の中で差し障りを感じ、プレーの邪魔にならないように爪を切った、という見立てができます。
(あくまで、ひとつの仮説です)
おそらく、爪切りが面倒だから三角に切ったのではなく、自身のプレー上、演技しやすいのが三角だった、…というのが正しい見方ではないでしょうか?
第1趾の内側の考察
第1趾の内側(写真に向かって右側)は、シューズの内側と擦れて角質化が見られます。
フィギュアのシューズは、主に革製!
そのため新調したシューズは、革がまだ馴染んでなく、足指への摩擦が強く負担となっているのでしょう。
第1趾の外側の考察
第1趾と第2趾の間は、ピッタリくっついています。
ヒールのシューズ形状と、前よりの重心によって、足指は演技中は密着している状態なのでしょう。
そのため、第1趾をスクエアオフにしていると、第2趾の皮膚に第1趾の爪が食い込み、ジャンプの度に、痛みや違和感を感じたのではないでしょうか?
三角形の爪は、違和感ない演技の結果
その結果、三角形の爪に仕上がった、と大塚は見立てました。
「…爪が三角形??」
一見「おかしい」と思っても、選手なりの理由があるかもしれません。
必ずヒアリングして、プレー感覚を損なわない提案が、爪のコンディショニングに求められると考えています。
ケアの指針
では、どんなケアを提案したらいいのでしょうか?
三角の爪は、指先への外力の方向によっては、爪が割れやすくなるので、あまりおすすめはできません。
なので、スクエアオフを基本としながらも、この方に合った別の爪の形を提案したいものです。
まずは、三角形に爪を切っていると、ストレスポイントが後退していき爪が小さくなってしまい、着氷の時にバランスが取りにくくなるリスクがあることを知る。
その上で、スクエアオフを目指しながらも第2趾と干渉するポイントを見極めて、形を整えたいものです。
また、もし足指の筋肉が緊張していて、可動域が少ないなら、足指のグーチョキパー運動をトレーニングに取り入れて、第2趾の可動域を上げ、親指との干渉を軽減することも有効です。
その上で、ジャンプのトウでどれだけ指の先端が力を受けているのかを本人と相談しながら、最終的な爪の長さを見つけていくのが良いのではないでしょうか。
足趾の真正面の先端から、手の指を使って押してみて、どのくらい凹むかで判断するのも良いでしょう。
凹む範囲より爪が長ければ、トウでジャンプした際に爪が割れたり、爪下血腫を引き起こしてしまうかもしれないので注意しましょう。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
今回は、大塚裕司の爪の見立てで10代・女性・フィギュアスケートの足の爪を詳しく見てきました。
大塚裕司の爪の原因分析からネイルケアの提案をまとめると、次のようになります。
①現状の爪の状態
- 三角形にした爪切り
- 爪割れと爪欠け
- 皮膚の摩擦
②爪の見立て(原因分析)
- ジャンプで指の先端を使う
- 革のシューズが馴染む前の圧迫
③爪のケア方法の提案
- 適切な爪の長さと形を知る
- 保湿で爪の整える
自宅で1分の保湿ケア習慣で強い爪に!
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爪だけでなく、皮膚も含めた指先全体を整えるので、ホームコンディショニングにおすすめです
アスリートネイルトレーナーが爪のお悩みをカウンセリングします
今回は写真から「なぜ、その爪の状態になったのか?」をスポーツ、健康、爪の機能の視点から考察して原因を分析して、10代・女性・フィギュアスケートの足の爪のネイルケアを紹介しました。
スポーツや健康視点で爪の機能性を発揮させることを考えると、おしゃれのネイルのように、ツヤツヤでキレイにしない理由が、ここにあります。
スポーツや健康面で「自分の爪の場合はどのようにしたらいいのか?」と爪でお悩みの方は、ぜひ下のボタンからご相談ください。
今回は写真から分かる情報でのネイルケアの方法でしたが、実際にアスリートネイルトレーナーがあなたの爪を見て、触って、丁寧にカウンセリングし、よりあなたに合った爪のお手入れをアドバイスさせていただきます。
今回紹介した爪を事例に、爪の専門家の別のネイルトレーナーが見立てた記事もあわせてよく読まれています。
爪の見立てFile.58〜60「10代・女性・フィギュアスケート」
この事例の10代・女性・フィギュアスケートの足の爪について、3人のネイルトレーナーがそれぞれの立場から考察しています。爪の見方を多角的に学んで、爪の見立ての精度を上げ、カウンセリングに活かしましょう。
監修者・執筆者
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マラソンで自身の膝トラブルの原因が爪にあることに気付き、爪に深い興味を抱く。
その後、3万の爪をケアしてきたネイルサロンオーナーを経て「爪と身体の関係」を研究。TOKYO2020オリンピックパラリンピック選手村でネイルケアを提供する。「爪と運動力学」を視点に独自の分析理論を持ち、国立大学と共同研究、元日本代表選手のサポート、メディアや講演等に出演し爪の重要性を啓発する。
・アスリートネイル協会 認定アドバイザー
・アスリートネイル協会 認定ネイルトレーナー
・爪切り指導士
・熱中症対策アドバイザー
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