写真から「なぜ、その爪の状態になったのか？」をスポーツ、健康、爪の機能の視点から考察して原因を分析し、カウンセリングと施術に活かす爪の見立て。

爪を観察すると、体に起きてる状況と変化が分かります。

同じ爪のトラブルを繰り返さない予防の観点からも、原因を考えることはとても大切です。

爪の見立て事例｜60代・男性・ランナー

今回は、60代・男性のランナーの足爪を、アスリートネイルトレーナー 大塚裕司の見立てで紹介します。

ネイルケア施術前の写真

下の写真のように、左足の親指が黒くなっています。

①現状の爪の状態

• 爪下出血の上に白濁
• 親指の爪の横割れ
• 人差し指の爪の縦割れ
• 斜めに生えた親指の爪

②爪の見立て（原因分析）

• シューズ内の左右の圧迫
• 親指と人差し指の接触
• 中指の爪の干渉

③爪のケア方法の提案

• 爪の保湿と保護
• シューズの見直し(サイズ・履き方)
• スクエアにしない爪切り

大塚裕司が爪の見立てを詳しく解説

この爪下出血はいつ起こったものでしょうか？

親指の白い横線より爪の根元側に出血の跡がないことから、おそらく3ヶ月くらい前に爪の根元で起こったものかもしれません。

また出血痕の上に爪の白濁が斑点状に見られますね。

これは爪が乾燥に晒されていることが考えられます。

爪はいつも皮膚から水分の供給を受けていますが、剥離でそれができなくなったためではないでしょうか。

爪下出血が起こった一番の原因は、写真を見る限り、伸び過ぎた爪だと見立てられます。

爪が前方から押され、爪母付近が圧迫されたことによるものと思います。

他には、指先の水ぶくれが血豆に変わり爪が押し上げられたことにより爪下出血のように見えることもありますが、その確認のために指の先端の状態も併せてチェックしたいところです。

いずれにしてもフルマラソンを走ったなどして、普段の練習以上の負荷がかかったのだろうと推察できます。

爪は長く伸びた状態なので、適切な爪切りをしたいところですが、荷重がかかった時のお肉の位置や本人と相談しながら指の輪郭くらいを目安に爪の長さを整えたいところです。

この爪下出血の対処としては、まず乾燥を防ぐことが有効です。

このまま乾燥が続いてしまうと、白い横線の位置から爪が割れて完全に取れてしまって足指に力が入らなくなるので、ランニングにも影響が出ます。

爪が完全に取れてしまうタイミングを遅らせて、取れてしまうにしても極力、爪の先端の方で取れるようにしたいものですね。

そのためのケアの方法は、皮膚から水分を受け取れなくなった爪に対して、保湿や爪表面をコート材で保護するなどして定期的にお手入れすることを意識しましょう。

その他では、爪の根元はきれいですが、親指の爪が途中から斜めに向いて生えているのも気になるポイントです。

斜めに生えている理由は、写真と向かって右側から圧迫を受けたものだと思われますが、併せて爪を正面から見ると右側だけ巻きが強いことにも影響があるかもかもしれません。

またシューズ内で親指と人差し指の爪同士が接触していて、互いの爪が縦割れや欠け、剥離を引き起こしています。

中指を見ると爪が完全なスクエアになっているので、人差し指の脇を傷つけるリスクがあります。爪の形は角だけを少し丸くしたスクエアオフを意識しましょう。

ネイルケア施術後の写真

ネイルケア施術後は、下の写真のようになりました。

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爪だけでなく、皮膚も含めた指先全体を整えるので、ホームコンディショニングにおすすめです

美容と違い、スポーツや健康視点でのネイルケア

おしゃれのネイルのように、ツヤツヤでキレイにしないのには理由があります。

今回は「爪の見立て」の紹介なのでここまでですが、もっと詳しく知りたい方は、tsumeplusにお問合せくださいませ。

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